歴と自然

【七十二候】鶺鴒鳴(せきれい なく)と藍鼠(あいねず)色の季節

※このブログ記事でご紹介しているタロットカードの意味や解釈は、筆者自身の経験と直感に基づくものです。また、本ページ掲載のイラストはAI生成ツールにより作成したオリジナル作品です。

9月も半ば。

はちみつ
はちみつ
9月も半ば。
昼間にはまだ夏のような暑さを感じますが、朝晩の空気には少しずつ秋らしさが加わってきました。
外を歩いていると、どこからか「チチッ」と澄んだ鳥の声。
声のするほうへ目を向けると、地面をちょこちょこと歩きながら、長い尾を上下に振っている小さな鳥を見つけることがあります。
セキレイです。
【二十四節気】白露の次候は、【七十二候】鶺鴒鳴(せきれい なく)。
セキレイの声が聞こえてくる頃です。
今回、この季節に合わせて選んだ日本の伝統色は、藍鼠(あいねず)。
藍色に鼠色を重ねたような静かな青灰色は、セキレイの羽や、水辺の石、朝の空を映した水面を思わせます。

【七十二候】鶺鴒鳴って、どんな季節? 9月13日~9月17日頃

鶺鴒鳴(せきれい なく)は、【七十二候】のひとつ。
「鶺鴒」は、セキレイのこと。
川や池、田んぼなど、水のある場所を好む鳥です。
住宅地や公園、道路、駐車場などでも姿を見ることがあり、私たちの暮らしのすぐ近くにいる身近な鳥でもあります。
特徴的なのは、すらりと伸びた長い尾。
地面を歩きながら、尾を上下にぴょこぴょこと振ります。
「チチッ」「チチン」と聞こえる澄んだ鳴き声も印象的です。
「鶺鴒鳴」という暦の言葉を知っていると、いつもの道で聞こえてきた鳥の声にも、少し耳を傾けてみたくなりますね。

身近な場所で出会えるセキレイ

日本でよく見られるセキレイには、ハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイなどがいます。
ハクセキレイは、白・黒・灰色を基調としたすっきりとした姿。
セグロセキレイは、白と黒のコントラストが美しい鳥です。
キセキレイは、お腹のあたりに見える黄色が目を引きます。
どのセキレイも、長い尾を上下に振る仕草が特徴です。

川辺の石の上を歩いたり、道路を小走りに進んだり。
近づくと少し先へ飛び、また地面に降りて歩き始める。
一度その姿を覚えると、意外なほど身近なところで見つけられるかもしれません。

そんな日常の景色の中にも、季節を感じさせてくれる生きものが暮らしています。

なぜ「鶺鴒鳴」なの?

セキレイは、一年を通して見られる種類もいる鳥です。
それでも昔の人は、この時期の自然の変化のひとつとして「鶺鴒鳴」という言葉を暦に残しました。
七十二候を見ていると、植物の変化、鳥や虫の声、空模様など、暮らしの中で見つけられる小さな出来事がたくさん登場します。

前の候は、草露白(くさのつゆ しろし)
草の葉に宿った露が、朝の光を受けて白く輝く頃でした。

そして今回は、鶺鴒鳴(せきれい なく)
鳥の声へと意識が向かいます。

足元の小さな露を見つけたあと、今度は少し耳を澄ませてみる。
七十二候を順番に追っていると、自然を見る場所や感じ方まで少しずつ変わっていくのが面白いですね。

鶺鴒鳴に選んだ「藍鼠」

今回選んだ日本の伝統色は、藍鼠(あいねず)です。
藍色に鼠色を含ませた、落ち着いた青灰色。
鮮やかな青に少し灰色が重なることで、静かでやわらかな表情が生まれます。
この色を眺めていると、セキレイが歩く水辺の景色が浮かんできます。

朝の空を映した水面。
水に濡れた河原の石。
白や黒、灰色が混じるセキレイの羽。
そこに、まだ夏の名残を感じる緑が重なります。

9月中旬は、夏と秋が一緒に感じられる季節です。
強い日差しの中には夏があり、朝晩の風や空には秋がある。
藍鼠の静かな青灰色は、そんな季節の境目にもよく似合います。

「鼠」と名前につく日本の伝統色

前回の「草露白」では、青磁鼠(せいじねず)を選びました。
そして今回は、藍鼠
二つとも「鼠」という文字が入っています。

青磁鼠は、青磁を思わせる青緑に鼠色を含んだ色。
藍鼠は、藍色に鼠色を含んだ色。

同じ鼠系の色でも、並べてみると印象が変わります。

草露白では、朝露に濡れた草の葉に青磁鼠を重ねました。
鶺鴒鳴では、水辺の景色やセキレイの羽に藍鼠を重ねます。

青磁鼠から藍鼠へ。
同じ白露の中でも、目を向けるものが変わると、見つかる色も変わっていくんですね。
日本の伝統色を知る楽しさは、こんな微妙な色の違いを感じられるところにもあります。

子どもの変化も、ある日ふと気づくもの

季節の変化は、毎日少しずつ進んでいきます。
昨日までの景色と今日の景色はよく似ているのに、ある朝ふと、
「風が変わったな」
「日が暮れるのが早くなったな」
と気づくことがあります。

子どもの成長も、少し似ているのかもしれません。
10歳を過ぎ、小学校高学年から中学生になる頃。
少し前まで何でも話してくれた子が、自分の中に大切なことを持つようになる。
友達との時間を楽しみ、自分で考え、自分で決めたいことも増えてきます。
「最近、少し変わったな」
そう感じる瞬間があるかもしれません。

毎日そばにいるからこそ、ある日突然気づく成長があります。
今のお子さんには、どんな小さな変化が見えていますか?

少し大人びた話し方。
自分で選んだ服。
夢中になっているもの。
友達との楽しそうな会話。

季節を眺めるように、今のその子の姿をそっと眺めてみる。
今日見つけた小さな変化も、いつか懐かしい思い出になるのでしょうね。

鶺鴒鳴の頃に楽しみたいハーブ

レモングラス

9月中旬は、まだ暑さを感じる日も多い頃。
爽やかなレモンのような香りを持つレモングラスがよく似合います。
温かいハーブティーにして朝晩に。
少し暑い午後には冷たくして。
気温に合わせて楽しめるのも、この季節にはうれしいですね。

ペパーミント

すっきりとした香りのペパーミントも、この時期に楽しみたいハーブです。
家事や仕事の合間に一杯のお茶を淹れて、窓の外を眺める。
鳥の声が聞こえてきたら、ほんの少し耳を傾けてみる。
そんな短い時間も、季節を感じるひとときになります。

鶺鴒鳴の頃に楽しみたいアロマ

ベルガモット

爽やかな柑橘の香りに、やわらかな印象を持つベルガモット。
朝の空気にも、夕方の落ち着いた時間にもよく似合います。
季節の変わり目に、ゆっくり香りを楽しみたい精油です。

サイプレス

森林を思わせる清々しい香りのサイプレス。
今回の藍鼠や、水辺を歩くセキレイの景色にもよく似合います。
窓を開けて秋の風を感じながら香らせるのも気持ちよさそうですね。

いつもの道で、セキレイを探して

鶺鴒鳴。
七十二候を知ると、いつもの道に小さな楽しみがひとつ増えます。
鳥の声が聞こえたら、少し周りを見てみる。
長い尾を上下に振る小さな鳥がいたら、セキレイかもしれません。

その周りの景色にも目を向けてみてください。

水辺の石。
朝の空。
静かな水面。

そこには、藍鼠を思わせる青灰色が見つかるかもしれません。

まだ暑さの残る9月。
それでも自然の中には、次の季節へ向かう小さな変化が少しずつ現れています。


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