歴と自然

【七十二候】橘始黄(たちばなはじめてきばむ)と蜂蜜色(はちみついろ)の季節

※このブログ記事でご紹介しているタロットカードの意味や解釈は、筆者自身の経験と直感に基づくものです。また、本ページ掲載のイラストはAI生成ツールにより作成したオリジナル作品です。

— 冬の気配の中に、小さく灯る“果実のあたたかさ” —

【二十四節気】小雪の末候は、【七十二候】橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

その名の通り、橘(たちばな)の実が黄色く色づき始める頃を指します。

冬へ向かう冷たさの中で、ほんのりと光を宿すように色づく橘の実。
季節の中に“ほっとする明るさ”がひとつ灯り、冬の訪れにやさしい香りを添えてくれます。

季節に重なる伝統色「蜂蜜色(はちみついろ)」

橘始黄(たちばなはじめてきばむ)と響きあう色は、やわらかな黄金の光を含んだ 蜂蜜色(はちみついろ)

蜂蜜色は、
・熟しはじめた柑橘の果実
・弱い冬の日差しが差し込む窓辺の光
・寒さの中でふっと感じる“あたたかい余韻”

を思わせる、柔らかく穏やかな色合いです。

橘の実が完全に色づく前の「ほんのり黄みを帯びた瞬間」の色にとても近く、この候が持つ静かな喜びをそっと映し出してくれます。

橘始黄とは? 2025年12月2日~12月6日

橘は古代から日本で愛されてきた常緑樹。
冬になっても葉を落とさず、寒さの中で黄色い実をつけます。

この「不変の緑」と「冬に実る果実」の姿から、昔の人は橘を 長寿・再生・守護 の象徴として大切にしました。

橘始黄の時期には、やさしい香りがほのかに空気に混じり、“冬の冷たさの中にも生命が息づいている”ことを教えてくれます。

季節の心と体の変化

橘が色づきはじめる頃、気温はさらに下がり、日照時間も短くなっていきます。

◎ 心

・理由のない寂しさ
・集中力の低下
・やる気の波

が出やすい時期。

太陽の光が弱まると、気持ちも自然と内側へ向かいます。

そんなときに、橘の柔らかな黄金色は「心の中の小さな明かり」として働いてくれます。

◎ 体

寒さで気血の巡りが落ち、
・冷え
・肩こり
・疲労感

が出やすくなります。

柑橘の香りを吸い込むだけで、胸がひらくように呼吸が楽になり、気持ちがふっと軽くなる方も多いですよ。

ママのためのセルフケア

忙しいこの季節だからこそ、「自分にひとつ、温かいものを」がキーワード。

● 温かい柑橘のハーブティーでひと息

冷えが深まる季節は、香りの立つ温かいお茶が心と体をほどいてくれます。
ゆずの皮をほんの少し入れた番茶や、オレンジピールとカモミールのブレンドティーなど、柑橘のやさしい香りは、深い呼吸を取り戻す手助けに。

また、薄くスライスしたゆずを浮かべる「ゆず白湯」もおすすめ。
香りがふわりと広がり、強すぎない自然の甘みが、“今日の私はこれでいい” と静かに整えてくれます。

● 夜はスマホを遠ざけ、部屋の灯りを落とす

蜂蜜色に近い暖色の灯りだけにして、深呼吸を。
眠りの質がぐっと変わります。

● 朝の短い光を浴びる

冬は“少しの光”が心の栄養。
窓辺で1分でも効果的。

季節のハーブとアロマ

橘始黄の時期に寄り添う、あたたかな香りと植物。

● ハーブ

・カモミール:冷えと緊張をやわらげる
・レモンバーム:気持ちを明るくし、呼吸を深める
・ジンジャー:内側からぽかぽか温める

● アロマ

・オレンジスイート:心の曇りをほどく
・ベルガモット:やさしい光のような香り
・フランキンセンス:深い呼吸と静かな安定感

どれも、冬のはじまりの心と体をふっと温めてくれる香りです。

まとめ

橘始黄は、冬の静けさの中で“果実のあたたかさ”が姿を見せる季節。

蜂蜜色のようにやわらかく、ほっと心に灯りがともるような候です。

寒さが深まる前に、自分を温める小さな時間を、そっと用意してあげてくださいね。

あなたと家族が、健やかに冬を迎えられますように。


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