なぜカカオとモリニージョが描かれているの?
5.The Hierophant は、伝統・教え・精神性を表すカードです。
ハーブクラフターズタロットでは、その象徴として「カカオ」が選ばれています。
カカオは、古代メソアメリカでは神聖な飲み物でした。
王や神官、儀式の場で飲まれてきたものです。
単なる嗜好品ではなく、
・祈りの場で使われる
・心を開く飲み物とされる
・共同体の中で伝えられてきた
という背景があります。
つまり、カカオは「伝統の中で受け継がれてきた神聖な知恵」の象徴。
そのカカオを儀式として完成させる道具が、モリニージョです。
The Hierophant が示すのは、形だけの教えではなく、体験を通して受け取る教え。
だからこそ、「飲み物」だけでなく「泡立てる道具」まで描かれているのかもしれません。
モリニージョとは何か
モリニージョは、メキシコで使われる木製の泡立て棒です。
カカオを温かい飲み物として作るときに、両手で回転させて泡を立てます。
構造はシンプルですが、
・回転させる
・空気を含ませる
・細かい泡を作る
という役割があります。
モリニージョの歴史
もともとマヤやアステカでは、カカオを高い位置から注ぎ分けて泡を立てていました。
16世紀、スペイン人がメキシコに到達し、カカオはヨーロッパへ渡ります。
その過程で、
・砂糖やシナモンが加わる
・温かい飲み物になる
・効率よく泡を立てる道具が必要になる
こうして、植民地時代のメキシコで現在の形のモリニージョが発展しました。
つまり、メソアメリカの伝統とスペインの木工技術が融合した道具です。
泡を立てるという行為
モリニージョは撹拌し、空気を含ませ、泡を立ち上がらせる道具。
両手で転がすと、木の音が静かに響き、カカオが空気を含み、表面にふわりと泡が立ちます。
泡は一瞬で消えますが、その一瞬、液体の中にあった“見えないもの”が姿を現します。
見えないものが立ち上がる
もし「今の自分の気持ちに気づきたい」と思ってこのカードを引いたとしたら。
答えは、外にあるのではなく、すでに自分の中にあるのかもしれません。
モリニージョは、見えなかったものを、浮かび上がらせる象徴。
混ぜる音。
立ち上がる泡。
立ちのぼる香り。
五感を通して頭の中のざわめきが静まるとき、心の奥にあったものが、ふっと浮かぶかもしれません。
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