【七十二候】乃東生とは 2025年12月22日~25日
萌黄が知らせる、冬の底で始まる命
【二十四節気】は冬至。
一年でいちばん夜が長く、静けさが世界を包み込む頃です。
その冬至の最初の【七十二候】が、乃東生(なつかれくさしょうず)。
「夏に枯れる草が芽を出す」と書く、不思議な名前の候です。
けれどこれは、季節の逆転を表す言葉ではありません。
目に見える世界が、まだ冬のままであっても、地の奥では、命が動き始めている
──そのことを、そっと伝える候なのです。
季節に重なる伝統色「萌黄(もえぎ)色」
乃東生に重なる色は、萌黄(もえぎ)。
若葉の色、芽吹きの色、と言われますが、ここでいう萌黄は、春の明るい黄緑ではありません。
- まだ地上に出ていない
- 光を浴びていない
- けれど、確かに生まれている
そんな “始まり以前の命” を感じさせる色です。
冬至の玄色の闇の奥で、常磐色の変わらぬ命に守られながら、萌黄は、ひそやかに準備を始めています。
乃東生が教えてくれる、季節のまなざし
乃東生の頃、自然は決して派手な変化を見せません。
雪が降るわけでもなく、花が咲くわけでもない。
外から見れば、「何も起きていない」季節です。
けれど、七十二候はこう語ります。
変化は、見えないところから始まる。
この感覚は、私たちの心にもよく似ています。
何かを始めたい気持ちがある。
でも、まだ形にできない。
言葉にもならない。
そんなとき、乃東生の季節は、そっと背中を押してくれます。
「今は、芽を出すだけでいい」と。
冬至から続く、命の流れの中で
【二十四節気】冬至の【七十二候】は、こんな流れを描いています。
- 乃東生:地中で芽が生まれる
- 麋角解:不要なものを落とす
- 雪下出麦:雪の下で伸びていく
乃東生は、その最初の一歩。
まだ進まなくていい。
まだ見せなくていい。
ただ、生まれることを許す季節です。
萌黄は、その静かな許可を与えてくれる色なのかもしれません。
乃東生の季節の過ごし方
この頃は、「何かを始めなければ」と焦らなくて大丈夫。
- 思いつきをメモする
- 体を温める
- 早めに休む
- 静かな時間を持つ
それだけで十分です。
地上に芽が出るのは、まだ先のこと。
今は、命が生まれたことを、そっと見守る時間です。
乃東生の季節に寄り添うハーブティーブレンドとアロマブレンド
乃東生は、目に見えないところで命が生まれる季節。
この時期のケアは、「元気を出す」ことよりも芽を冷やさず、驚かせず、やさしく包むこと が大切です。
🌿 ハーブティーブレンド
「萌黄(もえぎ)の芽を守るティー」
▶ ブレンド内容
- リンデン … 2
- カモミール … 1
- レモンバーム … 1
(比率の目安)
▶ 期待できる作用
- 神経の緊張をゆるめる
- 胃腸を温め、吸収力を整える
- 不安や焦りを静かに鎮める
リンデンは、「芽を包むように守るハーブ」。
乃東生の“まだ外に出ない命” に、とてもよく合います。
▶ 飲み方のすすめ
- 夜、照明を落とした時間に
- 温度は「熱すぎない」くらい
- 甘みがほしければ、はちみつを少量だけ
👉 飲むというより、休ませるためのお茶です。
アロマブレンド
「地中の芽に寄り添う香り」
▶ ブレンド内容(ディフューザー用)
- フランキンセンス … 2滴
- シダーウッド … 1滴
- スイートオレンジ … 1滴
▶ 香りのテーマ
- 深く静か
- 内側に意識が戻る
- 小さな光が灯る
フランキンセンスは「始まりと再生」の香り。
シダーウッドは地に足をつけ、根を張らせてくれます。
オレンジは“陽の芽”をほんの少しだけ添える役。
主役にしないのが、乃東生らしさです。
使うタイミングのおすすめ
- 夜のひとり時間
- 手帳やノートを書く前
- 何も考えたくないとき
「よし、何かしよう」と思う前に。
何もしない時間を守るための香りとして使ってみてください。
🌱 乃東生の養生の本質
この季節に大切なのは、変化を起こすことではなく、変化が起きていることに気づくこと。
ハーブも香りも、あなたを前に進ませるためではなく、立ち止まっていいと教えてくれる存在です。
地中で芽が生まれるように、あなたの中でも、何かが静かに始まっています。
それを、どうか急がさずに。
おわりに
乃東生は、「始まりの季節」ではありません。
始まりが、すでに始まっていることに気づく季節です。
萌黄のような、かすかで、やわらかな気配を、どうか見逃さずに。
あなたの中でも、何かが、静かに芽吹いています。
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