ローリエ——静かな季節に香る、心を整えるハーブ
Herbcrafter’s Tarot の「運命の輪(The Wheel of Fortune)」では、一年の八つの祝祭日に対応するハーブが輪の形の庭に植えられています。
その中で、冬至=ユールの位置に置かれているのがローリエ(ベイリーフ)。
クリスマスのイメージは強くない植物なのに、どうしてユールに選ばれているのか──
その理由を探ってみると、季節とハーブの象徴がぴたりと重なっていきます。
① 常緑樹の“生命力”が、冬至のテーマと重なる
ローリエは一年中青々と葉を茂らせる常緑樹。
冬至は「太陽が生まれ変わる日」、最も闇が深く、同時に光がよみがえるタイミングです。
その日に常緑の植物を飾るのは、ヨーロッパの古くからの風習。
生命が消えていないことの証として、常緑樹は“再生”の象徴になる。
ローリエは、まさにこの季節のテーマにふさわしい植物と言えます。
② 清々しい香りが、冬の空気と心を整える
ローリエの香りには、他のハーブとはちょっと違う“静かさと強さ”があります。
- 冬のどんよりした空気を、ふっと軽くする
- 考え事でいっぱいの頭をクリアにする
- 心を落ち着け、必要なことだけを見つめられるようにする
寒さで縮こまりがちな心を、温かいキッチンの空気のようにゆるめてくれる香り。
冬至の「内観」「静けさ」「光の再生」と、とてもよく響き合います。
③ 古来より“守護”と“浄化”のハーブだった
古代ローマでは、月桂樹は災いや悪いものを寄せつけない“守りの木”とされていました。
冬至は、夜が最も長くなる日。
昔の人にとっては、闇や不安が強くなる時期でもあります。
だからこそ、
- 浄化の象徴
- 邪気払い
- 守護の木
としてのローリエが選ばれるのは、とても自然な流れ。
ユールでは火を焚く風習がありますが、ローリエの葉を炎に投げ入れて浄化する儀式も古くから行われていました。
④ ユールのテーマ「光の勝利」と、ローリエの象徴が同じ
ローリエが象徴するものは、“勝利・栄光・再生”。
冬至は「太陽が闇に勝つ日」。
この象徴はまさにローリエと重なります。
- 太陽の復活
- 希望の再点灯
- 新しいサイクルの始まり
こうしたテーマをもつユールの位置に、ローリエがすっと置かれている意味が、自然と見えてきます。
ローリエは、冬至の“心の薬(メディスン)”
静かな香りで心を整え、常緑の葉で「大丈夫、生きているよ」と教えてくれる。
ローリエは派手さはないけれど、冬の深い静けさに寄り添う、あたたかいハーブ。
ユールに置かれているのは、そうした象徴のつながりがあるからこそ。
ローリエで心を整える、かんたんレシピ3つ
① ローリエのホットミルク(夜の静けさを取り戻す)
香りが優しくて落ち着きます。
材料
- 牛乳 or 豆乳 … 200ml
- ローリエの葉 … 1枚
- はちみつ … 少し(好みで)
作り方
- 小鍋に牛乳とローリエを入れ、弱火でゆっくり温める。
- ふつふつしたら火を止めて、ローリエを取り出す。
- はちみつを溶かして完成。
▶ ポイント
ほんのり香るローリエが、不思議と呼吸を深くしてくれます。
忙しい日の「終わりの儀式」にぴったり。
② ローリエ入りポトフ(冬の安心の味)
ローリエが一本入るだけで、まるで“手間をかけた味”になる魔法のレシピ。
材料(なんでもOK)
- じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、ウインナーなど
- 水
- コンソメ
- ローリエ … 1枚
作り方
- 具材と水とコンソメを鍋へ。
- ローリエを一枚入れて、コトコト煮るだけ。
▶ ポイント
ローリエは煮込み料理で香りが一番引き出されるハーブ。
湯気といっしょに気持ちまで温まる“冬の安定剤”みたいな料理です。
③ ローリエの香り湯(台所でできる、1分の浄化)
材料
- ローリエの葉 … 1〜2枚
- 熱湯 … 適量
- 耐熱カップ
使い方
- カップにローリエを入れて熱湯をそそぐ。
- 立ちのぼる香りを、深呼吸しながら吸うだけ。
▶ ポイント
一気に気持ちが切り替わります。
“冬至の浄化”として記事とのつながりも自然。
忙しいママでも、1分あればできる心の整え方。
✨最後に
ローリエは、冬の台所にそっと置いておきたい心の薬草。
香りがふわっと立った瞬間、呼吸も気持ちもやさしく整っていきます。
今日のあなたにとっての“小さなユール”になりますように。
森と心を結ぶタロット時間 | ハーブと香りで読み解く心のタロット講座 ~癒しから仕事へ~をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

