昔と今、姿勢をめぐる風景
昔は食事のときや授業中に「背筋を伸ばしなさい」とよく言われました。
姿勢は、礼儀やしつけの一部として自然に意識されていたものです。
けれど今は、スマホやタブレットの普及で、大人も子どもも前かがみになるのが“当たり前”になってしまいました。
街を歩けば猫背の大人が目につき、子どももその姿を見て育つ。
学校で姿勢について触れることはあっても、実際に徹底される場面は少なくなっています。
姿勢と呼吸、自律神経の深い関わり
姿勢が悪いと、胸が圧迫されて呼吸が浅くなります。
浅い呼吸は単なる“クセ”ではなく、体と心に広い影響を及ぼします。
- 酸素不足による疲労感
呼吸が浅いと脳や筋肉に十分な酸素が行き渡らず、疲れやすくなります。 - 自律神経の乱れ
呼吸が浅い状態は交感神経を優位にし、体を常に緊張モードにしてしまいます。その結果、肩こり・頭痛・不眠・イライラなどの不調を引き起こすことに。 - 睡眠の質の低下
寝つきが悪くなり、眠っても疲れが取れにくくなります。枕や寝具を変えるより、普段の呼吸を整えることが本質的な改善につながります。 - 視力への影響
猫背やストレートネックで画面との距離が近づき、目が疲れやすくなり視力低下にもつながります。 - 日常生活への影響
集中力が落ち、子どもなら勉強や登校の意欲が下がる。長期的には不登校や自律神経失調症の一因になることもあります。
人は一日に約 2万回 呼吸しています。
その2万回が「浅い呼吸」か「深い呼吸」かで、心と体のコンディションは大きく変わってしまうのです。
簡単にできる呼吸と姿勢の整え方
深い呼吸や良い姿勢は「意識して頑張る」ものではなく、ちょっとした習慣で自然に整えることができます。
呼吸の整え方
- ため息を意識的に使う:大きく吐き出し、その後に自然に入る息が深い呼吸に。
- 4-2-6呼吸:4秒で吸い、2秒止め、6秒かけて吐く。副交感神経が働き、リラックス。
- 背中呼吸:背中に手を添え、そこが膨らむように吸う。普段使われにくい肺の奥まで息が届く。
姿勢の整え方
- みぞおちを2センチ持ち上げる意識:力まず自然に背筋が伸びる。
- 骨で座る:椅子に座ったとき、坐骨で体を支える感覚を持つと猫背が防げる。
- スマホは顔の高さへ:下を向かず、目の高さに持つだけで首の負担が減る。
どれも数十秒でできる方法です。毎日の中で「歯磨きの後」「電車に座ったとき」「スマホを見る前」などに取り入れると、無理なく続けられます。
タロットで整う心と体
タロットを引くとき、ただカードを見るだけではなく、絵の世界に入り込むような感覚がある。
そこに描かれた植物や風景に心を預けていると、不思議と心が落ち着いていく。
心が落ち着くと、呼吸が深くなる。
呼吸が深くなると、今度は自然と向き合いたくなる。
外に出て風を感じたり、木々のそばで深呼吸したりする時間が増える。
そうしてリラックスすると、背筋がすっと伸びる。
姿勢に意識が向くようになり、気づけば姿勢そのものが整っている。
タロットを引く小さな習慣が、心だけでなく呼吸、そして体の姿勢までも変えていく——そんな体験を重ねてきました。
子どもは親の背中を見て育つ
子どもは、いつも親の姿を見ています。
ママであるあなたが背筋を伸ばし、心地よく呼吸している姿は、言葉以上に大切なお手本になるでしょう。
今日は少しだけ、自分の姿勢と呼吸に意識を向けてみませんか。
森と心を結ぶタロット時間 | ハーブと香りで読み解く心のタロット講座 ~癒しから仕事へ~をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。