「もっといい生活を」「もっと豊かに」と、人の欲は尽きることがありません。
欲があるからこそ工夫し、進歩していくのも事実ですが、その一方で、足元にある幸せを忘れてしまうこともあるのではないでしょうか。
《Ten of Water × RED CLOVER(レッドクローバー)》のカードは、そんな私たちに「今のままで十分に幸せなんだよ」と語りかけてきます。気づいていないだけで、あなたの足元にはすでに幸せの花が咲いている、と。
カードの世界観
カードには、窓辺で乾かされる赤いクローバーの花や、テーブルに置かれたガラスのティーポット、虹色のマグカップに注がれたティーの湯気が描かれています。
窓の外では、ミツバチが紫のクローバー畑を訪れている姿も。
その世界観は、日常のなかにある豊かさや静けさを映し出し、「感謝が滋養を生み、心を満たす」というメッセージを伝えています。
私の記憶とクローバー
レッドクローバーと聞いて思い出すのは、春、田んぼのあぜ道に咲いていた花を摘んでティーにした体験です。
ほんのり蜜のような甘さが口に広がり、見た目も華やかで、心がふっと解けるようでした。あの時感じたのは、「特別な場所に行かなくても、こんなに豊かな時間がここにある」という気づきでした。
一方で、クローバーといえばシロツメクサの思い出もあります。
小学生のころ、放課後に夢中になって四つ葉を探し続けた日。
だんだん日が暮れて、あたりが見えなくなるまで探して。
そのくらい夢中になれるものが足元に広がっていたのです。
大人になって出会ったレッドクローバーは「心と体を滋養する存在」。
子どもの頃のシロツメクサは「希望を追いかけた記憶」。
その両方が、このカードの「今ある幸せに気づくこと」の象徴になっていると感じます。
そして、ふと思うのです。
あなたの足元には、どんな幸せが咲いていますか?

🌿 クローバー豆知識コーナー
レッドクローバー(ムラサキツメクサ)
- 特徴:赤紫色の大きめの花。茎は直立して30〜60cmほどに育ちます。
- 利用:花はハーブティーやチンキに。女性の体をサポートするイソフラボンを含み、PMSや更年期ケアに使われることも。若葉はサラダやスープにも利用できます。
- 象徴性:「滋養」「繁栄」「再生」。根が土壌を肥沃にすることから「大地のヒーラー」とも呼ばれます。
ホワイトクローバー(シロツメクサ)
- 特徴:白〜淡ピンクの小さな花。地を這うように広がり、公園や土手でよく見かけます。
- 利用:有毒ではなく食用も可能。花や葉を煮て食べたり、干してお茶にすることもできます。ただし、レッドクローバーほど薬効は強調されません。
- 象徴性:「希望」「幸運」。四つ葉探しの思い出でおなじみ。
ふたつのクローバーの違い
- レッドクローバー=大人の私を癒し、体を整えてくれるハーブ。
- ホワイトクローバー=子どもの頃、夢中で希望を追いかけた象徴。
同じクローバーでも、それぞれが私たちの人生の中で違う役割を持って寄り添ってくれる存在です。
🌿 レッドクローバーを中心にしたブレンドハーブティ—
「幸せの足もとブレンド」
- レッドクローバー:心と体を滋養する、基盤となる存在。
- カモミール:安心感とリラックス。足元を見つめ直す時間に。
- レモンバーム:気持ちを明るく整え、「今この瞬間」の幸せを感じやすくする。
レッドクローバーのほんのり甘い風味に、カモミールとレモンバームを合わせました。
飲んだときに「ほっとする甘さと優しさ」が広がります。
特別なことをしなくても、足もとに咲く幸せに気づけるように――。
一日の終わりに、心をほどくお茶としてどうぞ。
その他、夜に飲む安眠サポートブレンド、朝飲む気持ちを軽やかにするブレンドはこちら↓。
レッドクローバー+リンデン+バレリアン(安眠サポート)。
レッドクローバー+ミント+ローズ(気持ちを軽やかにする)。
🌿 内観ワーク:足元に咲く幸せを見つける時間
準備
- レッドクローバーのお茶、またはお好きなハーブティーを一杯
- ノートとペン
ステップ
- 深呼吸して整える
カップを手に取り、ゆっくりと香りを吸い込みます。
3回ほど深呼吸して、心と体を「今ここ」に戻しましょう。 - 足元を見つめるイメージ
目を閉じ、緑のクローバー畑に座っている自分を想像します。
小さな白や赤紫の花が一面に広がり、風にそよぐ音を感じます。 - 問いかける
ノートに次の質問を書き、思いつくままに答えてみてください。- 今の生活の中で「小さな幸せ」だと感じるものは何ですか?
- 誰に伝えなくても、自分だけが嬉しいと感じる瞬間はどんなとき?
- もし今日、四つ葉のクローバーを見つけたとしたら、どんな願いを込めますか?
- 感謝で結ぶ
最後に、「ありがとう」と書き添えます。
それは自分自身への感謝でも、日常のささやかな出来事への感謝でも構いません。
まとめ
足元を見つめ直すと、求めていた幸せはもうそこにある、と気づけるはずです。
このワークは、一日の終わりにお茶を飲みながら数分でできます。
さいごに
クローバーの花は、特別な場所や大きな出来事ではなく、私たちの足もとに静かに咲いています。
レッドクローバーは体と心を滋養し、シロツメクサは夢や希望を思い出させてくれる。
その両方が「今ある幸せ」に気づかせてくれる存在です。
一日の終わりに「幸せの足もとブレンド」を淹れて、カップを手にしながら、そっと自分のまわりを見渡してみてください。
きっとあなたの足もとにも、小さな幸せの花が咲いているはずです。
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