《Temperance(節制)》が教えてくれる“整える”という生き方
天使が水を混ぜる理由──ウェイト版「節制」の示すこと
ウェイト版のタロットカード「14.節制」には、羽を広げた天使が両手に杯を持ち、右から左へと水を移している姿が描かれています。
この水は、同じように見えて実は違う水。つまり、異なるものを融合しようとしている場面なのです。
なぜ混ぜるのか?
それは、「今まで通り」ではうまくいかないから。
- 古いやり方ではもう合わない。
- でも、急激に何かを捨てるわけではない。
- 異なる要素をゆっくりと、丁寧に、調和させていく。
《節制》のカードは、その過程こそが「新しい私」を生み出すための錬金術のような時間であることを教えてくれます。
🌿このブログを読むメリット
— タロットと日本文化の交差点で、心を整えるヒントを見つける —
日々の生活のなかで、こんなふうに感じることはありませんか?
- なんだか心がざわざわする
- 頑張っているのに空回りしている気がする
- 自分の中心がどこにあるのか分からない
- 静かに整えたいのに、方法が分からない
そんなときこそ、大きな答えよりも、小さな整え方が必要です。
🍵このブログでは、こんなことがわかります:
✅ 1. タロットカード《Temperance(節制)》の本当の意味
ウェイト版とHerbcrafter’s Tarot、それぞれの「節制」が何を伝えようとしているのか。
なぜ天使は水を混ぜているのか?
なぜお茶の時間が描かれているのか?
2つの視点から、“整える”というスピリチュアルな力を紐解きます。
✅ 2. 日本の「道(どう)」の文化が持つ、深い癒しの知恵
茶道・華道・香道・柔道・剣道──
これらに共通するのは、「形」ではなく「精神」。
静けさ・節度・中庸・内面との対話という、今の時代にこそ必要なキーワードが詰まっています。
✅ 3. 日常の中で“心を整える方法”が見つかる
- 緑茶を丁寧に淹れる
- 湯気に気づく
- 深呼吸しながら香りを感じる
こうした小さな所作が“心の軸”を取り戻す儀式になるという、新しい視点を得られます。
✅ 4. 自分自身の“今ここ”に戻るヒントが得られる
タロットも和の所作も、何かを「変える」ためではなく、“本来の自分に戻る”ためのガイド。
このブログを読むことで、忙しさや不安から少し離れて、「いま、ここにいる自分」を感じ直すきっかけになります。
🌸こんな人におすすめ
- タロットに興味があるけれど、スピリチュアルに偏りすぎたくない人
- 茶道や和の文化に惹かれるけれど、日常にどう活かしていいか迷っている人
- 感情の波に疲れてしまった方
- もっと穏やかに、自分のリズムで生きたい方
- 静けさや中庸の美しさに心惹かれる方
🕊あなたの暮らしに「道」が息づくとき
このブログが伝えているのは、特別なことをしなくてもいつものお茶の時間を“道”に変えていけるということ。
あなたの中の《節制》のカードが目を覚ますとき、きっと世界の見え方が少し変わるはずです。
🍃Herbcrafter’s Tarot版のTemperance──竹のトレイに広がる、静かな調和
一方、Herbcrafter’s Tarotの《Temperance × CAMELLIA》のカードでは、天使も杯も描かれていません。
- 竹のトレイに置かれた、青い花模様の急須と3つの湯呑。
- 乾燥した茶葉の入った木の器。
- そしてその中央に、艶やかで生命力あふれる椿の枝が寄り添うように添えられています。
ここには、混ぜる所作はありません。
でも、すでに調和が生まれている世界があるのです。
それは、お茶を通して自分を整え、誰かと穏やかな時間を分かち合うという、日本人にとってとても馴染みの深い風景です。
🫖お茶を飲むという「道」
コーヒーもハーブティーも好きだけれど、私たち日本人にとって「緑茶をゆっくり味わう時間」って、どこか身体の深いところが“ほっ”とゆるむような感覚があると思うんです。
その理由は、たぶん、長い歴史の中で私たちの祖先が“お茶の時間”を大切にしてきたから。
茶道としての型がある人も、そうでない人も、お茶を飲むという所作そのものが“道”だったんですね。
日本には「茶道」「華道」「香道」「剣道」「柔道」など、さまざまな「道」があります。
「道」とは、何かの技術を極めるだけではなく、心を整え、日常を丁寧に生きる術。
そこには、Herbcrafter’s Tarotの世界観とも通じる、「暮らしの中にある祈りと静けさ」が息づいています。
🌿タロット×和の精神──整えるという生き方
ウェイト版の天使が混ぜようとしていた水と、ハーブクラフターズタロットに描かれたお茶の世界。
両者が共通して教えてくれているのは──
「そのままじゃうまくいかないなら、
今ここで、新しい“自分の整え方”を見つけてごらん。」
ということ。
ただし、答えは外側にあるのではなく、湯呑に広がる一杯の緑茶のように、日常の中にあるのです。
🧘♀️節制の教えを、今の私に取り入れるなら
- 湯を沸かす音に耳を澄ます
- お茶をゆっくり淹れて、器を両手で持つ
- 飲みながら、「いま、心が整うってどういうことだろう?」と問いかける
こんなシンプルな時間が、今のあなたを中心に戻してくれる「小さな道」となるでしょう。
🌿《節制 × カメリア》植物と心をつなぐ内観ワーク
〜お茶の時間を“心の整え方”に変えるワーク〜
🕊こんなときにおすすめ
- 感情に振り回されて疲れているとき
- 決断したいことがあるけれど、迷っているとき
- 自分の“真ん中”に戻りたいと感じているとき
- イライラや焦りが続いているとき
🍵ステップ1:小さな儀式を始める
- 好きな日本茶(煎茶、ほうじ茶、抹茶など)を1杯用意する
- 急須や湯呑を、丁寧に並べてセットする(できれば竹製のトレイの上に)
- お湯を注ぐ音や湯気の動きに、五感を向ける
- お茶を一口含み、「いま、ここ」に意識を戻す
🌱この準備が、あなたの「内観スイッチ」になります。
✍️ステップ2:問いに向き合う(ジャーナリング or 心の中で)
以下の問いに、浮かんできたまま、書く or 思い巡らせることから始めましょう。
✦【1】私の中で、今 混ざり合おうとしている“異なるもの”は何だろう?
例:
- やりたい気持ち vs やらなきゃというプレッシャー
- 感情的な思い vs 論理的な判断
- 古い自分 vs 新しい価値観
✦【2】その2つの間に、橋をかけるためにできる「小さな行動」は?
例:
- どちらの意見も紙に書き出して、対話してみる
- ひと晩置いて、明日決めるという“保留”を選ぶ
- 感情に飲まれる前に、深呼吸を3回する
✦【3】私にとって“整う”とは、どういう状態だろう?
例:
- 静けさがある
- 判断を急がなくていいと思える
- 呼吸が深くなる
- ひとりでも孤独じゃないと感じられる
🌸ステップ3:アファメーションで閉じる
お茶を飲み終えたら、以下の中から今の自分に響く言葉を選び、
ゆっくりと心の中で唱えてみてください。
「私は、必要なものを静かに融合させています」
「今ここに意識を置くことで、私は整っていきます」
「混ざり合うものの中に、新しい私が生まれます」
🌿ワークのポイント
- 書くことで“客観視”が生まれます
- 静かな所作が、“心の揺れ”を鎮めてくれます
- 毎日続ける必要はなく、「少し乱れたな」と思ったときにだけでもOK
このワークは、単なるリラクゼーションではなく、魂の錬金術=新しい自分を育てるプロセスです。- 《節制》のカードのように、焦らず、混ぜ合わせ、整える時間を楽しんでください。
✨まとめ
《Temperance(節制)》は、派手な変化や劇的な行動を促すカードではありません。
けれども、本当に変わりたいとき、必要なのは「整える力」なのです。
- 心の中で対立していたものをゆっくり混ぜる
- 無理に急がず、「いまここ」に意識を置く
- そして日常の所作に、深い意味を見出す
それはまさに、タロットと和の精神が出会う場所。
あなたの暮らしの中にも、今日からそっと「道」が始まっていくかもしれません。
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