私は、もともと自然療法が好きでした。
出産をきっかけに「子どもにやさしいものを」と思い、着るもの、スキンケア、食べ物、洗剤まで、自分なりに調べて選んでいました。
絵本の読み聞かせや言葉かけにも熱心でした。
でも子どもが成長するにつれて、だんだん教育のことばかりが気になるようになっていきました。
「勉強はできているかな?」「他の子と比べてどうかな?」
そんな思いが強くなると、ちょっとでも思い通りにいかないとイライラしてしまう。
気がつけば、子どもは私の顔色をうかがうようになり、体調を崩すことも増えていきました。
中学三年のとき、子どもは高い熱を出し、その後は体が動かなくなりました。
学校へ行けなくなり、話すことも難しくなり、やせ細っていく姿を前に、私はどうしたらいいか分かりませんでした。
高校に進んでも状況は変わらず、留年、そして退学という厳しい選択をせざるを得ませんでした。
そんな中で、「私にできることは何だろう」と考えました。
安心して眠れるように部屋を整えること。おいしいごはんをつくること。アロマやハーブで少しでも心地よい空間をつくること。
そうやって小さな工夫を重ねるうちに、もっと学びたくなり、スクールに通って資格も取りました。
それでも、私の心はいつも不安でいっぱいでした。
そんなときに出会ったのがタロットカードです。
最初は意味も分からず、ただ植物の絵に癒されていただけでした。
でもハーブの知識と重ね合わせるうちに、だんだんカードの言葉が見えてくるようになりました。
不登校の時間は長く続きました。
子どもの体調は日によって大きく揺れ、そのたびに私の心も押しつぶされそうになりました。けれどタロットは、いつも静かに寄り添ってくれました。
「大丈夫。いまのままでもいい」
カードをめくるたびに、そんな声が聞こえてくるようで、心が少しずつ整っていきました。
伝えたいこと
子どもの不登校は、簡単に答えが出るものではありません。
でも、日常の小さなケアや、心を支えてくれる存在を持つことで、ママの心は少しずつ楽になります。
タロットは魔法の道具ではありません。
でも「別の視点」をくれる、心強い伴走者です。
そして、ママの心が安定することが、子どもの安心へとつながるのだと、私は実感しています。
子どもの不登校やママ自身の不安に向き合うとき、タロットは確かに心を支えてくれる存在でした。
けれど、タロットにも「できること」と「できないこと」があります。
次回は、その違いについてお話しします。
占いに期待しすぎてがっかりしたり、逆に不安を大きくしてしまったりしないように、タロットとの健やかな付き合い方を一緒に考えていきましょう。
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