【七十二候】閉塞成冬とは 2025年12月7日~11日
季節は【二十四節気】大雪(たいせつ)の入り口。
その最初の【七十二候】が、閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)です。
空は一面、薄い灰色の雲におおわれ、光は弱く、世界はゆっくりと冬の姿へと変わり始めます。
ほんのり青みを含んだ静かなグレーは、「冬が静かに、確かに近づいているよ」とそっと知らせてくれるような色です。
季節に重なる伝統色「薄雲鼠(うすくもねず)」
薄雲鼠は、厚く垂れ込めた冬の雲の色。
世界がふっと動きをゆるめ、深い呼吸を促してくれるような柔らかい静けさがあります。
この色には、こんなニュアンスが宿ります。
- 外に向いていた意識を少し内側へ戻す
- 心をフラットに整える
- 焦りをゆっくりと鎮める
- 冬のリズムに体を馴染ませる
子育てをしていると、タスクに追われ、気持ちが走りがちですが、薄雲鼠の空はこんなふうに語りかけてくれます。
「足を止める時間も大事だよ。
心がついていく速さに合わせていいんだよ。」
閉塞成冬が教えてくれる“冬のリズム”
この頃の自然は、動きがゆるやかになり、木々は葉を落とし、動物たちは冬の準備を整えます。
「閉塞(とざす)」という言葉には、外へ広がる動きをいったん止め、内側にエネルギーを蓄える季節 という意味があります。
人の心も、自然と同じリズムを持っています。
慌ただしい12月の中でふっと立ち止まると、体も心も静けさを求めていることに気づくかもしれません。
この季節におすすめの小さな整えごと
● 1. 朝の空を見上げる
薄雲鼠の空は、心を静かに整える色。
忙しい朝でも、5秒だけ空を見るだけで呼吸が深くなります。
● 2. 温かい飲み物で“内側を温める”
ハーブなら、
- レモンバーム
- カモミール
- リンデン
が冬の入り口にぴったり。
● 3. 「ひとつ手放すこと」を決める
冬の始まりは、不要な負荷を手放しやすい時期。
小さな手放しが、心の軽さにつながります。
おわりに
薄雲鼠の空は、ただの曇り空ではなく、心を静けさへ導く優しい冬色。
閉塞成冬は、冬が本格的に姿を現す前の“準備の時間”。
慌ただしい季節の中で、深く息を吐いて整える合図でもあります。
今日のあなたが、薄雲鼠の空の下でほんの少し力を抜き、心がふっとやわらぐ時間を過ごせますように。
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