実(果実)が象徴する「内側で熟す力」
「実りの秋」という言葉があります。
植物の実が時間をかけて育ち、ようやく熟す季節。
「実」—————
私たちの日常で「実はね……」という言葉で始まる会話をよくしますよね。
この“実”という言葉、偶然ではなく、どちらも 「内側でゆっくり育つもの」 を示しているもの。
「実は…」は、経験を重ね、語彙力を磨き、本質を理解できるようになったからこそ使える言葉なんだと思うのです。
でも子どもにとっては、まだその“実”はまだまだ青く固い。
頭で感じていても、言葉として熟すまで時間がかかるのは当然なのです。
今回の象徴ノートでは、Herbcrafter’s Tarot の4枚の Nine ―
Nine of Fire(WILD CHERRY)
Nine of Water(PEACH)
Nine of Air(POMEGRANATE)
Nine of Earth(APPLE)
この「果実のカード」たちを手がかりに、子どもの言葉が“実るプロセス”を見ていきます。
Nine of Fire (WILD CHERRY)|境界線が言葉を守る
― 守りの果実:言葉のための「境界線」
Wild Cherry は、しなやかだけど強い皮を持つ果実。
外からの影響をすぐに吸い込まない“境界線”の象徴でもあります。
その“外側の強さ”があるからこそ、内側の実が安心して育つのです。
子どもの言葉も同じ。
すぐに言えないのは未熟だからではなく、「安心して話せる境界線がまだ育っていない」 だけ。
「ちゃんと言いなさい」
「何で黙ってるの」
そんな言葉は、青い果実に「早く熟して」と急かすようなもの。
子どもは守られたと感じてはじめて、内側の実を育てることができます。
Nine of Water (PEACH)|満たされる経験が言葉を育てる
― 甘さの果実:満たされる経験が言葉を育てる
Peach は“やわらかさ”“甘さ”“心がほどける感覚”の象徴。
子どもが「実は…」と本音を話せるようになるには、まずこの“甘さ”が必要です。
・見守ってもらえた経験
・急かさないまなざし
・否定されない時間
これらはすべて、子どもの心に栄養として染みわたります。
Peach の柔らかさは、まるで「あなたの言葉は、ここに置いていいよ」とそっと包んでくれる手のひらのよう。
Nine of Air (POMEGRANATE)|本音が生まれる前の沈黙
― 深まりの果実:本音が生まれるまでの沈黙
Pomegranate(ザクロ)は、内側にぎゅっと詰まった豊かな実。
これは“内なる知恵”や“深い気づき”の象徴です。
子どもも、言葉が出る前には必ず「内側で整理する時間」が必要です。
頭の中ではわかっていても、語彙も経験もまだ発展途上。
だから「実は…」の前には沈黙がある。
その沈黙は、未熟ではなく、“実が熟すための大切なプロセス”なのです。
Nine of Earth (APPLE)|外側に見える“実り”までの時間
― 実りの果実:外側に出てくる言葉は、長い時間の結晶
Apple は“収穫”と“豊かさ”の象徴。
外側から見えている実りは、長い時間の光や雨や風の積み重ねでようやく形になったものです。
子どもの言葉もまったく同じ。
たとえ高校生で身体は大きくても、内側の経験はまだまだ浅い。
親が歩いてきた長い年月のような“実りの時間”は積み重なっていない。
だからこそ、大人は大きな心で見守りたい。
外側に言葉が熟して出てくるまで、ゆっくり、ゆっくり待つこと。
それが、Nine of Earth が教えてくれる「成熟のサイン」です。
子どもが「実は…」と言えるようになるまで
― 親ができるいちばんのことは、「沈黙を守ること」
4つの Nine は、それぞれ違う果実でも、どのカードもこう語っています。
急がせないで。否定しないで。見守って。
言葉は、実のように時間をかけて育つものだから。
子どもがまだ言葉にならないのは、“まだ熟していないだけ”。
焦らず、待ってあげられた分だけ、子どもの言葉は豊かに実っていく。
実る時期はそれぞれ。
でも、どの実も必ず、光に向かって育っていく。
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